展示ケース
吉田屋瓢形徳利
口径:1.7㎝ 高さ:18.0㎝
吉田屋窯は、加賀に次々に興った再興九谷の諸窯の中で、最も短命で7年あまりで閉じられましたが、古九谷の青手を再現した吉田屋窯の青手「青九谷」を生み出した窯であると評判を呼び、すでに当時から高い名声を受けました。このため、吉田屋窯で焼かれたものは、再興九谷の中で初めて「九谷焼」と呼ばれるようになり、これが故に九谷古窯で焼かれ伝世されていた九谷焼を古九谷と呼ぶようになったといいます。
吉田屋窯の絵の具は古九谷よりも一層落ち着いた渋さを持っており、絵の具を厚く盛り上げても絵の具相互が彩度や明るさの点でよく調和しているため、作品はどれをとっても美しく工芸美の典型であるといわれ、芸術的鑑賞に十分たえうる作品を出した江戸後期の有数な窯として広く日本に知られている名窯と位置付けられ、数々の優品が伝世されています。
こちらの徳利は白地が美しく、胴に菊、上部に瓔珞のような文様が描かれ、瓢形の小振りな徳利となっております。
実際に使用する際は非常に使いやすい大きさですし、鑑賞陶器としても十分たえうる優品です。
了々斎竹一重切花入 銘 徒然 共箱
胴径:11.5㎝ 高さ:30.8㎝
表千家9世了々斎宗左の竹一重切花入。
銘を「徒然」としています。
徒然は「徒然草」ですと「物思いにふけりながらその思いを流れのままに」といった意味ですが、「長閑な日々が続く」といった意味もございますので、季節問わず使用できる良い銘だと思います。
江戸後期の竹花入ですが、特に目立った痛みもなく状態は良好です。
胆礬呉須龍文兜鉢
径:22.0㎝ 高さ:6.7㎝
素地である白磁のアガリが非常に美しい呉須赤絵の兜鉢で、中央の龍文を胆礬(タンパン)と呼ばれる銅から作られる青い釉薬で描いた上手の物です。
明末頃の鉢ですが、通常経年と共に剥落してしまう金が残っているのも嬉しい。
胆礬呉須は普通の呉須赤絵の物より渡来している数が少ないので古来より茶人に珍重されてきました。
一部に肉眼ではわからない共直しがあるものの、アガリの良さ・胆礬の美しさ・金が残る状態の良さ三拍子揃った逸品です。
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